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助詞の「は」と「が」どっちでもいいの?年少さんの疑問

2024/05/09

「は」と書いて「わ」と読む練習

3歳からひらがなを学び始めて、50音が読めるようになると、次のステップに行きます。

なまえことばなどがスラスラ読めるようになったら、今まで学んできた言葉をつなぎあわせて文を読めるようにします。

そこで必要なのが助詞を学ぶことです。

主語を示す助詞の「は」と「が」です。

とくに「は」は、今まで習ってきた「は」と発音するのではなく、「わ」と発音するので定着するまで繰り返し学ぶことになります。

「は」?「が」?どっちを書くべき?

助詞の「は」を「わ」と読むことを学んだら、次は例えば下のような穴埋めで書かせる問題があります。

シナプスの穴埋め問題は、発音を定着させるために「は」と書かせるように工夫して作られているものがあります。

しかし、一般的なシンプルな穴埋め問題では、「は」でも「が」でもどちらを書いても正解になる問題が多くあります。

その場合どっちを書いたらいいの?と3歳の年少児のお母様からご質問がありました。

結論、どっちを書いてもよい!です。

もし保護者様がご家庭で指導をする場合は、前後の文脈があるか、問題の流れや設問からその問題作成者がどちらを書いてほしいかの意図が読み取れるかを確認してほしいです。

それをお子さまが気付いてどちらを書くか判断することは幼児には難しいので、軽くアドバイスする程度にしてください。

以下に「は」と「が」の使い分け方の解説を載せますが、これを年少さんに説明しても「???」と混乱することになります。

「は」と「が」の具体的な違い

  1. 一般的には
    • 「は」:名詞文、形容詞文。例えば、「リンゴは果物だ。」「リンゴは赤い。」
    • 「が」:動詞文。例えば、「リンゴが生った(なった)。」
  2. なにを強調したいのか
    • 「は」:述語を強調。例えば、「夏は暑い。」という文では、「暑い」ことを強調しています。
    • 「が」:主語を強調。例えば、「夏が暑い。」という文では、暑いのは「夏」であることを強調しています。
  3. 質問したい言葉を強調する
    • 「は」:述語を強調。例えば、「夏は暑いですか?」
    • 「が」:主語を強調。例えば、「いつが暑いですか?」
  4. 主題を表すときは「は」を使う
    • 主題とは、話し手と聞き手の両方が知っている話題のことです。共通の話題である主題のときは「は」を使います。
    • みんなが知らない話題、新しい情報のときは「が」を使います。
  5. 否定したい部分をはっきり言いたいときは「は」を使う
    • 否定文のときは「は」を使うことが多いです。例えば、「私は野菜は好きじゃありません」という文では、野菜を否定しています。
  6. 対比するときは「は」、選択肢からひとつを選ぶときは「が」
    • 対比する要素を比較するときは「は」を使います。例えば、「かけっこは得意だが、縄跳びは苦手だ。」という文では、かけっこと縄跳びを対比しています。
    • 何かひとつを選ぶときは【が】を使います。例えば、「かけっこが得意だ。」という文では、「運動の中で、かけっこが得意」という意味が含まれます。
  7. 目や耳に入ってくること、気づいたこと(発見)を言うときは「が」を使う:
    • 目や耳から入ってくる情報を描写するときや、気づいたことを言うときは「が」を使います。例えば、「天気が良い。」という文では、目からの情報を伝えています。
  8. 複文のとき、主節の主語は「は」、従属節の主語は「が」を使う:
    • 複文の場合、主節の主語は「は」を使い、従属節の主語は「が」を使います。例えば、「これは私が描いた絵です。」という文では、主節の主語は「これ」であり、従属節の主語は「私」です。

日本語を普通に話す大人でもよくわからないニュアンスがありますね。

家庭学習でお子さまの学習サポートをされる方は少しだけでも知っておいた方が良いアドバイスができるます。

「は」は述語を強調、「が」は主語を強調、だけでも頭の片隅にあるとよいですね。

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書き手プロフィール

講師:片岡蘭

数学教育協議会会員
シナプスメソッドの教育で算数・数学を15年学習しました。講師になって11年。自身の経験を活かし新たな教材を日々開発しています。『論理パズル』を一手に手掛けました。

幼児からのさんすう×ことば/シナプス

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